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★図書新聞11/3 藤本陽子
「悪には積極的な意味が託されている──アトウッドの溢れる知識、鋭敏な時代感覚、非凡な才能」
★読書人10/19 荒このみ
「“小説の巧み”が作品の力──「女の情念」をあたかも独立した個人のように仕立てる」
★共同通信配信10/7 岩田託子
「不幸抱えつつ衝突する4人──ひと昔前の昼メロにはまったように、はらはらどきどきしながら一気に長編を読んでしまった。訳文が流暢だし、筋立てがおもしろすぎる。個性も能力も家庭環境も異なる娘達4人が、60年代カナダの大学で知り合う。生い立ちも定かでないズィーニアという美しい娘が、人生のいろいろの段階でほかの3人のパートナーを??寝盗る?=Bのみならず、たかり、ゆすり、持ち逃げ、居候と経済的にも打撃を与える。みな50歳を過ぎた90年秋、再びズィーニア登場。煮え湯を飲まされた3人は打たれ強くなっている。もう惑わされないぞ……。ズィーニアはごめんこうむりたいが、カナダの湖や島に身をおいてみたい誘惑にかられた」。
★読売新聞、9/30
「悪女の影に脅える女たち──アトウッドといえば、反ユートピア小説『侍女の物語』で知っていた。フェミニズムだけでなく、生殖技術をめぐる科学論の文脈からも、なかなか面白い作家だと思っていた。今度のこの小説は、そんな思想的枠組みを外してみても、十分堪能\できる。カナダの文学に俄然興味が湧いてきた。……この悪女譚のなかで、当の悪女はなかなか現れない。長い小説の半分すぎても名前だけ、しかもその女はすでに死んだという。実際に連綿と描かれるのは、その悪女に騙された三人の女達の重々しい人生。彼女たちは屈辱に満ちた過去の毒を反芻し、すでに死んだその悪女の影に脅える。脅えこそ小説を駆動させる力だ。登場人物たちの、どちらかというと陰鬱で悲しげな人生を辿っていく著者の筆には、よどみがない。毒々しい悪に触れ、もみくちゃにされる三人の心を除く我々のまぶたにも錘のような感覚が残る」。

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