グレアム・グリーン文学事典
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| 書籍名 : グレアム・グリーン文学事典 |
| (グレアムグリーンブンガクジテン) |
| 著者名 : 山形和美(ヤマガタカズミ) 編集・監修 |
| 発行日 : 2004-09-20 |
| 税込価格 : ¥12600 |
| 本体価格 : ¥12000 |
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画像をクリックすると紹介文が読めます(注文もできます)。
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★図書新聞 11.20 田村一男・白百合女子大学教授
「グレアム・グリーンは1929年の『内なる人』をもって小説家として知られるようになり、1990年の『最後の言葉とその他』によって作家生活にピリオドを打った。この60年を越える年月にわたってなされた文業上の仕事は、長・中・短編の小説作品をはじめ、戯曲、エッセイ、評論、紀行文、自伝、伝記、回想録、さらには対談集や子供向けの読み物に至るまで、幅広く文芸の領域をカバーし、それと同時に数多くの著作物を世に送り出すこととなった。そしてこれら「グリーンの文学的全作業」をグリーンの没後13年にして生誕100年に当たるこの年に刊行されたのが、600頁を越える大冊となった本書なのである。本事典は、著作一覧・年譜・グリーンの生涯・グリーン文学の魅力・著作・重要概念項目・関係事項項目・関係人物項目・著作目録・参考文献(外国と日本)から成っていて、全体の構成は三つにまとめることができる。即ち、グリーンという作家を鳥瞰的に眺めた「グリーンの生涯」と「グリーン文学の魅力」、虫瞰的に捕らえた「著作」、そしてこれらの遠景と近景の中を迷うことなく歩くために必要な道標に相当する「重要概念項目」以下の項目の三つである。「グリーンの生涯」は、一味違った‘こく’と風味豊かな評伝となっており、「グリーン文学の魅力」はエズラ・パウンドに始まりエリオットで終わる展開の中に、シェイクスピアヘの言及も加味され、グリーンの文学の魅力が巨視的観点から述べられている。本事典の中核を成す「著作」の部は、300頁以上にも及び、習作から伝記に至るまで11の細目から構成されている。特にA「習作時代」C「長編・中編小説」D「短編・短編集」E「戯曲」F「児童向け物語」には「あらすじ」と「解説」が付けられている。「解説」はどれを読んでも巧みにまとめられていて、研究文献からの言説も適宜引用されており、この作家に接するあらゆるレベルの愛好者の要求を満たしてくれるものになっている。グリーンの小説作品の八割以上が映画化、もしくはTV化されていることを知り、驚きを新たにした。「重要概念項目」とそれに続く二つの「項目」は、グリーンの著作をより正確に、またより豊かに読み解く上でなくてはならない部分である。特に「重要概念項目」は、グリーンと同じカトリックの信仰を共有する者の人口が1%にも満たない日本にあってはなおさらである。ここには「愛の祈り」から「憐憫」まで44の項目が採られており、それらは単に字義の定義にのみ終始する辞典の類とは異なり、その概念が、作品世界を構築する上でどの様に機能\しているか、といった点を重視しての記述となっている。したがってその説明は、具体的作品に基づいてなされており、ある意味でグリーンのコンコーダンス的役割を果たしていると言うことができるであろう。本事典はグリーンを読む者を、その親しんでいる度合いに応じて受け入れてくれる許容度の大きい事典である。これまで彼の作品に点としてしか触れていなかった者でも、これを読み進むことにより、その点を足場としてどの方向に向かえば点が線となって延び、さらに面となって広がっていくか、その方向を見出すことができる。したがって本事典は引いて終わりにする類のものではなく、そこから始めるための刺激とヒントを得るための事典でもある。これをナビゲーターとして、私達は〈グリーンランド〉を安全に旅することができるようになったことに感謝したい」。
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